風が通り抜けるということ|エアコンのいらない家
 

一年でいちばんいい季節

05

庭の獅子脅し
和室の窓
ホワイトボードで遊ぶ子どもたち
風通しの良いリビング
リビングでくつろぐ子どもたち

――

これは、普段家にいらっしゃることが多い奥様にうかがったほうがよさそうですが、この家で「いちばんいい季節」って、だいたいいつ頃ですか?

 

奥様

うーん……

私自身は5~6月くらいがいちばん好きかな。

 

――

どうしてですか?

 

奥様

とてもいい風が入るんです。

昼間の日差しがさえぎられていて、窓から風が入ってくると、毎日とても気持ちがいいんです。

 

――

いまは7月ですから、そろそろ暑くなる時期でしょうか?

 

奥様

いや、多少暑くはなってきましたが、まだまだ冷房を使うほどではありません。

風さえ抜ければ全然違います。

 

――

やはり、風のチカラって大きいですか。

 

奥様

風もそうですが、特に冬は日差しのチカラも大きいなと感じます。

先ほども申しましたが、冬の昼間は日差しさえ入ってくれればそれで十分。

日差しを入れたりさえぎったりすることが、室内の快適さにとっては本当に大切なんだなって、ここに住むようになって初めて実感しています。

 

――

せっかくのいいお話ですが、あまりいい話ばかりが続くとヤラセみたいなので(笑)、逆にここはもう少し工夫しておけばよかった……みたいな反省点があれば、教えていただけますか?

 

八巻

あえていうなら、寝室の窓でしょうか。

リビングからウッドデッキを挟んだ南側に寝室があるのですが、その部屋に小窓を付けて、もう少し風通しをよくすればよかったなと思います。

私は独身の頃、「雇用促進住宅」に住んでいたのですが、そこは窓の上にもう一つ小さな窓が付いていて、夏の夜はそこを開けておけば、それだけでけっこう涼しく寝られたんです。

いまは大きな一つの窓しかないので、それを開けて寝るのはちょっと抵抗があります。

 

――

小窓というのは、昔の公団住宅にあったようなアレですか?

 

八巻

そう、アレです。

寝室にもそういう小窓を付けておけば、もっと涼しくできただろうなと思いますね。

 

――

では最後に、これから「エアコンのいらない家」を建てるかもしれない方々に、家づくりの先輩として何かアドバイスがあればお願いできますか。

 

八巻

アドバイス……

うーん、家づくりに対するこだわりがほとんどなかった私がいうのもナンですが(笑)、「あれこれこだわりを持たなくてもいいんじゃないか」ってことですかね。

それこそ、「エアコンなしで快適に」なんてこだわりは持たないほうがいいじゃなかと思います(笑)。

暑いと思えば、我慢しないでエアコンを動かせばいいのだから。

それくらいラフな感じで進めたほうが、いい家になるような気がしますけど。

 

――

最後の最後で、「エアコンがいらない」を全否定されてしまいました(笑)。

 

八巻

いやいや、ヤセガマンをしてまでこだわりを貫き通す必要はないってことです。

自分の家なんだから。

それくらいゆったりと構えてやったほうが、きっといい家ができますって。

 

――

たしかにそうかもしれませんね。

私もそれくらい鷹揚に構えていたほうが、いい家ができそうな気がします。

奥様はいかがでしょうか?

 

奥様

うーん……(しばらく考える)。

こちらの要望にとことん付き合ってくれる人と一緒になって家づくりを進められると幸せでしょうね。

家づくりって、進めていくうちにあれもこれもと要望とかこだわりが増えていくじゃないですか。

それをうまくフォローしてくれる人がいると本当に心強いと思います。

 

――

こだわりの奥様とこだわらないご主人で、まったく正反対のアドバイスでした(笑)。

でも、どちらもきっと正解なんだと思います。

 

今日はとても参考になるお話をたくさんうかがえました。お忙しいなか、ありがとうございました。

 

(おわり)

 

 

 

建物の概要

家族構成:夫婦+子供2人  協働設計:山田浩幸+ミサワホーム東京  敷地面積:320.83㎡(97坪)  建築面積:122.39㎡(37坪)

延床面積:159.68㎡(48坪)

※:ここでご紹介した住宅は、「キホンの間取り」のページにある間取りをベースに設計した住宅とは異なります。エアコンのいらない家代表の山田浩幸が

  ミサワホーム東京設計の住宅に設備設計者として設計協力したものです。あらかじめご了承ください。

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