習慣とはおそろしいもので

04

集熱ファンのダクト
吹抜けからリビングを見下ろす

――

夏の過ごされ方はよく理解できました。

今度は冬の過ごし方を教えていただけますか?

 

八巻

はい。

基本は日差しの暖かさを利用することですが、それだけでは暖かさが足りない日は暖房を入れます。

夏と同じ「除湿型放射冷暖房システム」ですね。

ただ、冬の場合はあと2つ、床暖房(サンポット)と集熱ファン(建物上部に溜まった暖気を床下に循環させる)を動かしています。

 

――

集熱ファンは、どれくらい効果があるものですか?

その仕組みを聞いた限り、私はそんなに効果があるとも思えなかったのですが……

 

八巻

効果は十分ありますよ。

悪くないです。

 

舘野

おそらく冬の間は、1階と2階上部の温度差が1.5℃~2℃くらいになっているのではないでしょうか。

その温度差がなくなるだけでも、効果は十分にあると思います。

 

八巻

はっきり、「これだけの効果がある」とは言い切れませんが、体感としては十分効いています。

欲をいえば、どこかに温度センサーみたいなものを付けておいて、ある一定の温度になったら自動でファンが回りだす仕組みにしておけばよかったなと思いますけど。

 

――

いずれにしろ、冬は暖房機器を動かしていないと寒いものですか?

 

奥様

いや、日中晴れていて日差しが入れば、それだけで十分暖かいです。

夕方、家に帰ってくると、おそらく日中に熱がたまったおかげだと思うのですが、暖房を付けなくても十分過ごせます。

 

――

それはいいですねぇ。

 

奥様

この家に引っ越してすぐの話ですが、それまでの習慣で、家に帰ると無意識に暖房のスイッチに手が伸びていたんです。

でも、しばらくすると、なんだか暑いなと気づいてスイッチを切ることがよくありました。

習慣とはおそろしいもので、別に寒くもないのに、つい暖房を入れてしまっていたんですね。

 

――

ところで、実際に暖房を使われる時期は、だいたい何月くらいからになります?

 

奥様

おそらく……、12月から3月までの4カ月間くらいだと思います。

それ以外は使っていないですね。

以前住んでいたアパートに比べると、暖房を使い始める時期は相当遅くなりました。

使用する時期は明らかにずれています。

 

――

暖房の時間帯についてはいかがですか?

 

奥様

ふだんは、「除湿型放射冷暖房システム」と床暖房をタイマー設定にしていて、日の落ちた夕方5時くらいから夜の9時くらいまで動かしています。

それだけで十分です。

夜中の3時とか4時に目が覚めてリビングに行くと、真冬でもまだ暖かさが続いているような状態です。

 

――

ちなみに、リビングの上は吹抜けですが、この家は吹抜け特有の問題――冬に吹抜けから熱が逃げて寒くなる、音が2階に抜けてうるさい、ニオイが2階に上がる、などはありませんか?

 

八巻

それはないと思います。

また「そもそも論」で恐縮ですが、計画当初、私のイメージでは、この家に吹抜けをつくるつもりもまったくなかったんです。

吹抜けなんてつくろうものなら、それこそ冷暖房の効率が悪くなるだろうと思って。

 

――

そう言われる方は多いですよ。

で、実際に吹抜けのある家に住まわれている現在は、どんな感想をお持ちでしょうか?

 

八巻

開放感があっていいですね。リビングの上に天井があるなんて、いまとなってはまったく想像ができません(笑)。

 

(つづく)

 

 

トップへ
ホームへ