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「日経アーキテクチュア」に掲載されました(山田浩幸)
2016年9月22日号に掲載
特集『開いて守る両立プラン』で、山田が設備設計を手がけた「矢吹町中町第二災害公営住宅」が取り上げられています(意匠設計:岩堀未来、倉本剛、長尾亜子)。
(以下、記事より抜粋)
高低差と凹凸で適度な距離感
住宅を凹凸のある並びとしたことで、南北に大きさや囲まれ方の異なる庭ができた。住宅のほとんどは南側がみちに面するので、住宅内も庭も南側を公共的な空間、北側をプライベートな空間として位置付けた。
たとえば、全住戸の南側に設けたのが、「縁にわ」だ。屋内の一部を庭と同じレベルにして二重のサッシで囲んだ。いわば「ダブルスキン」の空間だ。
床はモルタル仕上げ、土間や玄関として使える。住民と道行く人がコミュニケーションしやすい縁側のような場所として、住宅を開くポイントとなった。
縁にわは室内環境の調整にも有効だ。冬は温室、夏は木陰のような効果をもたらすという。入居した高齢女性は、「この夏は一度もエアコンを使うことはなかった。快適に暮らしている」と満足気だ。
ただ、すべての開口部を開いてしまうと監視されているようで暮らしにくい。住宅を雁行させたことで、住宅の南側に、みちに対して開けた庭と、壁に囲まれてみちから奥まった庭の両方をつくることができた。また、北側にも「北にわ」を設け、奥まった庭と「北にわ」の2カ所でプライベートな場所を確保した。
福島県の復興住宅を「エアコンのいらない家」として設計した事例です。
「この夏は一度もエアコンを使うことはなかった」ということで、設計は十分うまくいっているようです。
(日経BP社)
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