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「エアコンのいらない家」が出版されました(山田浩幸)
2011年7月1日 初版第1刷発行

「エアコンのいらない家」のしくみを、イラストをふんだんに使って解説しています。
以下、少々長くなりますが、あとがきの一部を抜粋してみます。
「エアコンのいらない家」に込めた山田の思いが、少しでも伝われば幸いです。
東日本大震災を契機に、計画停電、節電などの呼びかけが相次ぎました。
そのたびに私の胸を去来していたのは、
「電力の供給が滞ったとたん、人間の活動がストップしてしまう建物とは一体何なのだろうか」という思いでした。
テレビやパソコンといった情報機器のダウンは仕方ないにせよ、
電気がないというだけで、暖房器具を使えず、必要以上に暗く、寒い思いをしなければならない建物とは一体何なのだろうかと、これまでそうした建物に数多く携わってきた身として非常にやりきれない思いをいたしました。
デザインばかりが優先され、それを補完するようにハイパワーの空調設備を導入するような発想の建物は、そろそろ改めるべきときなのかもしれません。
自身への自戒を込めてそう思います。
自然の力をうまく活用した住宅は、現在さまざまなところで研究・実践されています。
エアコンを初めとする機械設備が幅を利かせるようになった現在だからこそ、これまでとは逆の発想に、より関心が高まっているのでしょう。
ただ、その方法論に絶対的な正解はありません。
かつて日本の家屋が地方ごとに屋根の形状や間取りに特徴をもっていたように、
自然の活用はその土地ならではの条件が、家づくりの根幹に大きくかかわってきます。
各地域の気候風土、敷地ごとの条件・特徴は、必ずその場に赴き、自然の声に耳を澄ましてみなければ分からないものです。
(エクスナレッジ)
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